NITMC,  国際交流・貢献

テマセクポリテクを訪問しました.

2010年12月27日(月曜日),シンガポールにあるテマセクポリテクを訪問しました.

 まず、TPの学校紹介ヴィデオを見せて頂き、カリキュラムや学生生活等についての説明がありました。驚いたことにヴィデオは日本語で、ナレーションも日本語です。

PBL(Problem-Based Learning)を1997年から取り入れ、学生が学習の中心となり、将来直面する問題、実社会の課題を解決する力を養うことを目指しています。また、思いやりと分かち合いの精神を重んじ、カンボジアでの海外支援プロジェクトなどを行なっています。

PBLと並んでもう一つの特色ある教育方法として、体験型、生活密着型の教育が挙げられ、例えば、本物の商品を売る作業を学生にさせたりしています。

もうひとつのキャンパスとして、セント-サ島にセントーサ観光アカデミーもあります。

また、産学連携プロジェクトやインターンシッププロジェクトも実施し、一部の学生は海外でインターンシップを行なっています。

夜間に開講される社会人向けの授業には、スキルアップコースと管理職コースの2コースがあります。

現在、1000人以上の教職員が在職し、現実的で学習者中心のコースにより、変化する社会に対応した教育を行なっています。

以上のビデオ説明の後、次のような説明がありました。

School of Engineering(工学部)には毎年1000名入学します。そのうち、80~90%が地元から、10~20%が海外から来ます。

シンガポールでは、中等学校(secondary school)を卒業した学生が進む進路の一つとしてポリテク(polytechnic)があります。(中等学校は日本の中学・高校に相当し、11歳から16歳ないし18歳の学生を受け入れる学校です。)16歳の学生、即ち、10年間の学校教育を終え、GCE(General Certificate of Education)のO level(ordinary level, 普通級)を取得した学生がポリテクに入学します。

16歳でYear 1(1年生)に入学し、ポリテクでさらに3年間の教育を受け卒業することで、大学(3年制)の2年次に編入学したり、企業で働いたり、様々な進路を選択することができます。ちなみに、Junior Collegeは2年間で卒業し、GCEのA level (advanced level, 上級)を取得できます。

シンガポールには大学が4校、ポリテクが5校あります。各ポリテクは毎年それぞれ5000人の入学生を受け入れます。したがって、ポリテク5校で25000人の学生が入学します。

  TPでは、ビジネス、人文科学、デザイン、工学、IT、応用化学に関する6つのスクール(学部ないし学科に相当)があり、それぞれのコース(専攻に相当)は多岐に渡ります。

Informatics and IT Schoolでは、IBMやHP 等の企業の援助により、ネットワーク・セキュリティ等についても充実した授業を受けることができます。また、いち早く取り入れたPBL(Problem-based Learning)の方法により、学習を深めることもできます。その結果、ポーランドで開催されたMicrosoft社のイマジンカップ2010では、ソフトウェア部門で優勝しています。